とにかく「くしゃみ」に要注意!
一般的によくいわれるウイルスの感染経路として、接触感染、飛沫感染、空気感染があります。
ではインフルエンザウイルスの場合はどうでしょうか?
飛沫感染は、ウイルスがくしゃみの鼻水や唾液に包まれるため粒子が大きく重くなり、せいぜい1mほどしか飛ばず落下します。
一方、空気感染はウイルスの粒子だけなので、ふわふわと空気中を漂い飛んでいます。
上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)にウイルスが付着し増殖するインフルエンザは、くしゃみによって異物を排出しようとするので飛沫感染することが多く、空気感染の可能性は少ないとされています。
その結果、インフルエンザで可能性の高いのは飛沫感染と接触感染ということになります。
参照:政府広報オンライン
感染後インフルエンザウイルスは、のどや気管支そして肺で急激に増殖していきます。
感染して16時間後には1万個、24時間後には100万個ともいわれ、この増殖スピードの速さがインフルエンザの特徴です。
増殖後、言い換えれば大火事になる前のたき火のうちに手を打たないと大変ですね。
なので受診はお早目に!
特にB型は症状がはっきり出ないこともあるため、体を休めることなく過ごしてしまいがちです。
それでも体は徐々に弱っていっているわけで、インフルエンザウイルスに対抗する免疫細胞は次第に疲れ戦いきれなくなってきます。
こうした免疫力の低下は合併症につながりますから気をつけないといけません。
インフルエンザの種類は147種類?!
HA(ヘマグルチニン)とNA(ノイラミニダーゼ)
インフルエンザには、
- 毎年猛威をふるうA型
- 数年に一度流行するB型
- 一度免疫ができると一生涯かからないといわれるC型
がありますが、それぞれの種類の数に違いがあります。
A型は144種類、B型は2種類、C型は1種類です。
インフルエンザウイルスは、HAとNAという2種類の糖タンパクの組み合わせでできています。
A型のHAは16種類あり、HA1~HA16と表記されます。
一方NAは9種類あり、NA1~NA9と表記されます。
インフルエンザウイルスの型は?というと、私たち一般人の間では、A・B・Cで認識しますが、これは『大分類』だと思ってくださいね。
医療やメディアでは、H1N1、H3N2などHAとNAの番号で認識し公表されていますよね。
H1N1などの型を亜型(あがた)と呼びます。
亜型は『中分類』だと捉えると分かりやすいでしょう。
(ん?ということは小分類がある?!)
A型の亜型の組み合わせ数は16×9=144種類と言われています。今のところ^^。
また、B型の亜型が2種類のみ、というのは、HAの違いにより、山形系統とビクトリア系統に分けられるためです。
C型は、A・B型と異なり、 HE(ヘマグルチニンエステラーゼ)という糖タンパクのみでできているので、1種類ということになります。
ってことは、144種類全部に感染すれば、インフルエンザA型にはもうかからないってことなのね!
いやそれが、理論的には正解なのですが、、、
(B型C型はそれでほぼOK)
ここぞA型がクセモノのところ、同じ亜型でもビミョーに変異するんです(涙)
さぁ、ここで『小分類』の登場ですね~!
ウイルスってつくづく、生き物なんだなぁ、絶滅されないように必死なのですね。
A型の変異、、、『小分類』のお話は、『抗原連続変異、抗原不連続変異とは?』を読んでくださいね。