目的は研究や調査

インフルエンザの検査法には主に4つの種類があります。

  1. 血清抗体検査
  2. ウイルス分離培養検査
  3. PCR法
  4. 迅速診断検査

1.血清抗体検査

「血清抗体検査」は、一般の病院で行うことができますが、血液を使って、インフルエンザに対抗するための「抗体」という体の防御機能ができているかどうかをみることでインフルエンザに罹っているか判断するものらしいのですが、罹りはじめと治ってきた頃の2回、血液を採って検査を行わなければいけないため、とても時間がかかる検査なのです。

2.ウイルス分離培養検査

「ウイルス分離培養検査」は、ふ化しかけた鶏卵を使いウイルスを増殖させ検出する方法です。
亜型というウイルスの種類まで分かってしまうのですが、結果が分かるまでに1~2週間もかかってしまうため、発症から48時間以内に治療薬を服用しないと効果がないと言われているインフルエンザの検査法としては、一般の病院において不向きなようですね。
主に保健所や研究機関が調査目的で行うことが多い検査法だということです。

3.PCR法

このうち「PCR法」については、インフルエンザウイルスの遺伝子を数千倍にまで増やして検出する特殊な設備が必要なため、一般の病院で行うことは困難なことが多く、大学病院や研究機関などでしか行われていないようです。

これら1~3の検査法は、「この患者がインフルエンザかどうか」をその場で判断することを目的とした検査ではないため、かかりつけ医のクリニックで行われることはないと思っていただければいいです。
だって、治った頃に「インフルエンザでした(過去形)」と言われても… ですもんね。

いずれも目的は新ワクチンの研究開発や、流行したウイルスの調査分析のために行われる検査になります。

では4.迅速診断検査に関しては、別の記事で詳しくご説明しましょう。